なんというか
放心状態。
ツイッターで映画の監督をされる山崎さんが主人公の生き様を「簡単には言葉には出来ない、だけどズンと腹におちる」みたいに書いていらっしゃいましたが、まさにそんな感じですね。。
戦時中という過酷な時代に生まれついた先人達が、懸命に本当に大変な中生きて、今ここにいる私達へと命を繋いでくれた事、しっかりと心に留め置いて、生きていきたいと本当に心から思ってしまいます。
これは単に戦争映画というより、人はいかにして生きるか、の物語。。。まさにそうなんだと思いました。

たっちゃんが演じる小山一飛兵のくだりは、なんかもう今からこんなに泣いちゃって大丈夫なのか自分、っていうね、目の腫れが大変な事になりました。
この役をたっちゃんがやるのか…。
映画になるとこのままの小山一飛兵なわけではないのかもしれないけど、なんとなくたっちゃんの演技とか持ち味、ちゃんとどこかで見て選んでもらえたのかな、と思った。
もちろん事務所の力や先輩の力、それにカツンの一員って立場に助けてもらったところもあるだろうけど、なんか「ランナウェイ」見た時心鷲づかみにされてた表情の変化とかが、すごくいきる役をもらえた様な気がする。



婚カツ!で兄貴に手を振っていたヤスくんの顔
バルコニーのジュリエットに手を振っていたロミオの顔
ランナウェイでおかんに手を振っていたくぅたんの顔
そして、コンサートの時3階の上の上まで届くようぶんぶん手を振ってくれる時のたっちゃんの顔
それそれの笑顔。
…思いがあふれてきて、胸が、なんか痛い。

月の裏側

2012年4月11日 読書
北海道帰ってる時1日中雪の日があって、外に出る気にもなれず家でずーっとこの本読んでた。
1日で読了。
雪のせいもあるけど、内容も面白かったから一気に読めちゃった。

ん〜なんか読んでるうちにひたひたと不気味なものに侵食されてく感じのお話。
読み終えて夜寝る前何とも言えない気持ちになった。

あとね、
前にMJの「スリラー」のPV見てた時かな、サトちゃんとゾンビというかクリーチャー映画の話になってね、
私が「ゾンビに追いかけられる人間は仲間が次々ゾンビにされちゃって最後の1人になっても何であんなに必死に逃げまわるんだろう。私なら怖いからきりの良いところで自分もソンビにされちゃってゔぇ〜とか言って一緒に追っかける方になっちゃうわ。1人で正気でいたって怖いし寂しいもん」って言ったら、
サトちゃんは「いくら1人きりになったって自分が化物になるなんて絶対嫌だ。俺は逃げられるとこまで逃げる」って言って真正面から意見がわかれたの。
読んでいてこの時の事思い出した(笑)。
そういうお話?!です。

R-ONEでカツンのニューアルバムのリード曲「N.M.P」がかかった☆
やばい。めちゃくちゃかっこいい曲だった。
いやいや、まじやばい。
あんな荘厳なかっこいい曲でコン始まったら、すごすぎてクラックラきちゃうかも。
上田中丸コンビは今日も仲良し満点はなまる〜vvだったし、今日は幸せに眠りにつけそう。。。
たっちゃんも言ってたし、中丸くんも今のまま変わるつもりは無いって言ってたけど、ウィンクとかの事、
私もね、中丸くんは今のままでいいと思うよ、うん。
ま、この間のMステとかも、中丸くんが普通にかっこいいのわかってるからこそ、タモリさんを始めみんなであんな感じでイジれたんだと思うけどね。
変わるつもりは無いですって言い切った中丸くん、ブレてないよね。そんなとこ大好きです(^^)

さてさて、そして「つば九郎のおなか」という本ですが、
亀くんスワローズ取材で大好きになったヤクルト球団のマスコットつば九郎が、いろんな質問に答える形式で書いたエッセイ?(つばちゃん言葉は全部ひらがなですvv)と神宮まわりで撮りおろしたかわいい写真満載の、素敵なムックなのですが。
もう今一番のお気に入りで、暇さえあればずっと読んで癒されてます。
かわいいだけじゃない、一癖も二癖もあるつばちゃんから溢れでてくるひらがな言葉は、とても魅力的。。。タイトルに使わせてもらった言葉は、「つば九郎、明日はどっちですか?西ですか?東ですか?」と、いう何だかよーけ答えられない、哲学的というかツバメだからというか(笑)な質問に、つばちゃんが答えた最初の言葉。
何かね、あるまま気ままなつばちゃんの生き様がすごく好きなんだよね〜。
「生きる意味ってなんなんでしょうか?」って問いに、
「さいごまで こうかいなく、いきぬく!ことです」って言いきっちゃえるポッチャリおなかのマスコット、青春アミーゴも踊れるし(笑)いいぞ☆
でね、あつく語った後には「でもきょうはつかれたから、あしたからぜんりょくだすぞ〜…なんてぬ」とか、言っちゃってるつばちゃん、ほんと愛おしいなあ。
この頃つばちゃん好きすぎて、もうスワローズの試合結果まで気になっちゃってる始末です。
さっきなんて、ニュースで野球の結果見てて「やった!ヤクルト今日勝った!!」とか密かにガッツポーズですよ(笑)。
今度つばちゃん目当てで神宮球場におじゃましてもよろしいでしょうか、スワローズさん。。。
思いを、馳せる。
風邪っぴきで、楽しみごと軒並みキャンセルしてしまってしょげてるオレに、ダンナくんがBEANIE熊さんの新作を買ってきてくれた。
ラッピングも大好きなEd Emberleyさんのハロウィンの袋で
嬉しい。
優しいダンナくん、ありがとう。。。
しかしBEANIE BABIESの熊さんって、かわいい。かわいすぎる。
くるるんとした表情見てるだけで癒されるよ〜。

で、寝てるだけだから漫画いっぱい読んだよ。
萩尾望都さんの「メッシュ」とか「イグアナの娘」とか。
「メッシュ」は最初、主人公のメッシュ萌え〜する漫画なのかな、と思って読んでいったら
それ以上のものがいっぱあった。
出てくる人達の人物造形が深い、で、ちょっと怖い。
「イグアナの娘」もしかり。
でも母の目にはイグアナに見えて愛されないリカちゃんが結構淡々とした娘で、読んでて救われた。
母親以外の人には普通に愛されていた事で、ホッとしたというか。
あと「銀の三角」も読みかえしてみた。
やっぱり、これは本当にいいな。好きだな〜。
時を超えた「郷愁」の念に、私の心も色んな宇宙に飛んでゆく。
こんな気持ち、まさにサウダーディ、なのかな。
乾くるみさんの「イニシエーション・ラブ」と歌野晶午さんの「葉桜の季節に君を想うということ」を、前後して読みました。
どちらも大好きな大どんでん返し系。結末は決して誰にも言わないで下さい、と言われてるミステリー小説です。
殊能将之さんの「ハサミ男」と並べられて、よくこの二つの小説の名前が上げられていたのを見てたので、「ハサミ男」愛好者としては、どこかでネタバレに遭遇して大変な事になってしまう(笑)その前に、とにかく読んでおかねばー!!って感じで、この機に一気読みしてみました。

そんで、

……う〜〜ん。

すげえや。

この読後感の違い。

「葉桜…」の方は、ミステリー小説らしくちゃんと?!殺人事件とかも出てくるのですが、これはもう、見事に最後までだまされちゃいました。
でも読み終わった後、だまされた事で尚更説得力をもつ、一種爽快な気分になります。
いっぱい人は死んでしまっていたけれど、いや〜な気分は残らない。
むしろ私なんかは元気をもらいました(笑)。

一方「イニシエーション・ラブ」、こちらは殺人事件など起りません。
誰も刃物を持った殺人鬼に追いかけられて怖い思いをするわけじゃあない。
確かに、心傷ついた人は、いたかもしれない。
でも、物語は最後の最後まで、80年代に青春期を過ごした人達のビタースィート恋物語。
途中でいつも最後までだまされる私が、犯人(だからいないって・笑)わかっちゃったんですけど☆と、なれたのも嬉しかった。
なのに
個人的には、読了感 最低。

さてさて、ここから軽くネタバレっぽい表現入っちゃいますので、これから読む予定の方はさけて通って下さいましね。。。







考えようによっちゃこれホラーですから。
最初から最後まで鈴木くん視点で、結局このマユって娘が、どういうつもりだったのかが一切わからないところが、またイヤすぎるでしょう(笑)。
まさに「白夜行」の雪穂に通じる不気味さであります。
で、さらに何が怖いって
ざらにいるんですよ、こういう女の子って。

意識して、これわかってやってる娘は、実は私きらいじゃないよ(笑)。
したたかに幸せに生きていくといいーー☆(笑)。

でも無意識で、これやって、綺麗な涙平気で流して生きて行く娘さんたちもけっこうな数いるわけでして。。。

ん〜。

まあ、それはそれで、したたかに幸せに生きていくといいさ☆(一緒かよ!)

そう言えば、昔の会社と同僚に、海外赴任になる時、時間差で成田空港まで二人の男性にお見送りをしてもらい、現地の空港には現地の彼が迎えにきていて、で、結局はその三人のどの人共違うエリート君と結婚した超美人さんがいたっけな。
なんかまさに鈴木くんの同期の石丸さんみたいな描写「さらさらの長い髪」「整った中にも知性がほの見える顔立ち」「魅力的なスタイル」「清楚でありながら野暮ったくないファッションセンス」がぴったりの美人なひとだった。
女おやぢは、彼女が男どもに働く悪行三昧(笑)を全部近くで見てたけど、それでも彼女が大好きだったの。だってほんとに綺麗な娘でさ〜、でれでれ ←こらっ☆
で、さらにすごいのが、彼女か赴任していなくなった後、同じ課の男子の中で彼女と結婚する気だったひと、彼女の事が本気で好きだったひと、が、わらわらと何人も現れた事。
で、みんな結構いつまでも彼女に対する未練をたらたらと引きずっていたりしていたすごい魅力というか魔力?。
いやあ、本当に、彼女はあっぱれ悪女☆って、感じでしたわ(笑)。

でも「イニシ…」のマユちゃんには、どうもこういうあっぱれ感が感じられないんだよね。
やってる事が、見えてる事実だけとってもエグい。妊娠のあたりとか。
…う〜ん、やっぱりホラーだわ。
そこの違いが、この重たい読後感に繋がっちゃうのかもしれない。

ともあれ、中々楽しませてもらえた二冊でした。
「葉桜…」の方は特に、たまにこれからも、最後の4行を読み返してみたくなるんじゃないかと思います。
「5月の中旬に帰るよ〜」と実家に電話をしたら、
桜、うまくいけば綺麗な時かもしれないね、って言われた。
桜前線ただ今北上中、だもんね。
タイミングうまくいくかな。いくといいな。

何故か実家の庭先には、桜の木が一本だけあってね。
私が小さい頃にはまだろくに花をつけてもいなかったんだけど、いつの間にか大きく成長して綺麗な花をつける様になりまして、
いつだったか、やっぱり5月に里帰りした時、風がひと吹きするたびに、桜の花びらが、こうふわあ、と舞い踊って美しいったらありゃしなかった…。
思わず、
「あなたが 蜘蛛だったのですね」と、つぶやいたりしてました。

知る人ぞ知る、京極夏彦さんの「絡新婦(じょうろうぐも)の理」の有名なセリフであります。
物語は、満開の桜の只中この言葉で始まり、長い長い物語をへて最後の一言もこの言葉です。

「あなたが 蜘蛛だったのですね」

しびれます。このお話大好きです。
京極堂シリーズは、「魍魎の匣」「狂骨の夢」なんかも大好きですか、この「絡新婦の理」は、自分的にもう別格扱いに好き。
たくさん出てくる女性たち、ほとんど皆悲しくてちょっと怖いひとだけど、それぞれにやるせない事情を生きた女たち、に言い様もなく惹かれます。
特に、「デヴィリッシュ(悪魔的)、ダイアボリカル(魔性)、インファーナル(非道)、アバミナル(忌まわしい)、ああ、なんて素敵な言葉どもでしょう」と、嗤うひと。
冷たい美貌のそのひとが、とってもとってもお気に入り。
名前を書いちゃうと、ネタバレになっちゃうので書けませんが、もう本当に、彼女の事を考えるとかなりキツい感じですか、でもやっぱり好き、です(笑)。


それはそうと、桜と言えば、今年のうちのお花見は、満開の頃にちょうど統一地方選挙の期日前投票に行かなきゃならなかったから、いつものところじゃなく、区役所の近くの公園の桜の名所に行ってみました。
毎年行くところは川沿いのプロムナードで、こぼれる様な大ぶりの桜が川面にせり出すように咲いているのですが、
この公園の桜は、背の高い桜の木がちょっとした丘陵に隙間ないくらい立っていて、花房も小さめで上品な感じ、
なんだかいつものお花見と見える風景が全然違っておりました。
で、これはこれでとってもいいな美しいな、と。
同じソメイヨシノでも、色々な情景があるものですね。
来年はどっちに見に行こうかな〜。

そして、日本全国の今年の桜が終わっても、東京では星組公演でまた5月の末から、綺麗なさくらが見られるよん☆
東京宝塚劇場トップお披露目のお二人を始め星組の皆んな、特に美しいと評判の神武天皇人形さん(笑)、気合入れて楽しみにお待ちしておりまする〜。
まずは、今の大劇場公演ラストスパート頑張れ、ですね。
そして、またこの公演でも、本拠地に遊びに行くというオレの野望は達成できず…しょぼん(´・ω・`)*
秋は、秋の公演こそは、頑張るっ。
また武庫川のゆるい流れをぼ〜〜っと、時間を気にせずまったりと眺めて、すごしていたいよ。。。

女王様と私

2006年2月2日 読書
ISBN:4048736280 単行本 歌野 晶午 角川書店 2005/08/31 ¥1,680

高熱をだして寝込んでしまいました。
4日ものあいだ38度から39度くらいをウロウロと。
最初はね
「なになになんなの。もしかして
これがウワサのインフルエンザ?!」
とかちょっとキターー!!な気分(←ばかだね〜)もあったんだけど、

でもねー、タミフル飲んでも熱さがらなくて。
いつまでたっても喉腫れたり鼻水でたりというインフルエンザの症状はなくて、
ただただ熱だけがさがんなくて。
病院の先生も「このまま高熱が続いたら他の病気かも」とか言い出すし、ちょっと
アセってしまいました。
今はもう平熱になって日常生活に戻りつつあるのですが、
体のだるだるは中々ぬけません。
結局高熱性のただの風邪だったんですかね。
今ころになってせきとかバリででくるし
まったくやれやれ、ですわ。

で、熱にうかされながら読んだのがこの本
「女王様と私」
タイトルに惹かれて手をだしました。
はい、女王様大好きなもので(笑)

でも、この小説にでてくる「女王様」はなぁ。
私の思うところの「女王様」とはまったく別もんの女王様だったです。
(ちなみに所謂SMの女王様とも、ちょっと違うとです 笑)
棲息するワールド(笑)が違うと、こうも女王様って違っちゃうものなのね。
本文中で語られる女王様のレトリック
「猛獣がにじり寄ってこようが崖っぷちまで追い詰められようが、芝生の上の白いテーブルで午後の紅茶を楽しんでいる時の様に悠然と涼し気に、相手を見下し翻弄し萎縮させいつの間にかイニシチアブを奪い取る。気付いた時には崖から落ちてるのは相手のほう(かなり抜粋書きですが)」
なんていうのは、私にとってもすごい女王様どんぴしゃ、ってやつなんだけどな〜。
でもでも、数馬くん(主人公)の女王様は……。
うん。
「人には、人それぞれの女王様が、きっといるものなんだねぇ」(なんとなく立松和平さん風に 笑)
しみじみ…。勉強になりまする。

で、内容のほうはというと
ん〜、混沌。(笑)
なんか最初から最後までいや〜な違和感につきまとわれつつも、いきおいで最後まで読みきれちゃいました、って感じです。
とにかく、絵夢ちゃん(主人公の妹)のしゃべり方に慣れる事ができなくて…、すごく疲れた。
や、いい娘なんですけどね、絵夢ちゃん。
登場人物のなかで、多分一番まともだし(笑)
…女王様に主人公がみそめられる?!ところあたりが、読んでて一番わくわくして面白かったな。。
でもここって殺人事件本筋にほとんど関係ないところだし(笑)
とりあえず、
面白く読ませてもらいましたけど、自分的にはちと微妙、って感じですかねー。
人様におすすめするかというと、う〜ん、これまた微妙。
なにせ好き嫌い以前に「対処」できるだろう世代、属性、が狭すぎる。
ただ、時がたてばたつぼど、まわりのアイテム(都会のビルの名前とか女の子の服装とか色々)が変わっちゃったり古くさく感じたりするだろうから、読んでみようかなって方は、今読んどいたほうがいいぞ、とは思います。
「女王様」と「私」についてのネタバレも、知ってしまうと面白さ半減だから、(アマゾンのカスタマーレビューの一部!ちょっとひどすぎるぅぅぅ)ネタバレに遭遇する前に「少しも早く」(笑)って感じですかね。

あと、そうだ。
表紙背表紙うらに、主人公と絵夢ちゃんの会話がえんえんと書かれているのですが、これが、また……(笑)(笑)(笑)!!
昭和特撮オタさんとCHERIE CURRIEが誰かわかるかたは、ここのとこだけでもいいので是非読んでみて下さい。…もう、すごい事になってますから。(いやいや、わらってていいんだか悪いんだか。。)
このところ寒いので、夕飯の買い物か、ジムへ行く以外は、全然外に出なくなっちゃいました。
うちでずーっと本を読んでます。
で、この一週間くらいで読んだ本。。。

乙一さん「GOTH」夜の章・僕の章
久世光彦さん「怖い絵」
小川勝己さん「眩暈を愛して夢を見よ」
      

こうやって並べてみると
なんといいますか、
奈落の底からうなり声がしてくる様なラインナップですね(笑)

どーも昔から暗黒かかえた小説に(ちょっとたんびーな毒のエッセンスがあれば、なお良し!笑)ふらふら〜と、引き寄せられて行く傾向があるんです。
自分の見た目イメージが、昔から健康的で明るいと言われ続けているので、無い物ねだりなんでしょうかね。

で、結構みんな面白かったから、一言感想などを書いてみます。


++乙一さん「GOTH」
誰が名付けたか暗黒青春小説だそうで、「人間の残酷な面を覗きたがる悪趣味な若者たち」がGOTH_、なのだと文庫の裏の宣伝文句に書いてあります。
…お〜い、ゴスの使い方ちょっとまちがってないかい?
ま、夜の章のあとがきで、作者さんも謝ってるからそれは、いいか(笑)
お話の内容は、興味深かったです。
独特の味わいがあります。
残酷で暗黒なんだけど、ドロドロな場面でもなんだかどろどろしていない。
文章が簡潔でリズム感があるからでしょうか。

しかし、…本当に、たわけな高校生達だよな。森野夜と「僕」。
この主人公の二人に言いたい事は、ただ一つ、

「通報」しろよっっ!!

でも、なんかニクめない子たちでもあります。
そんな風に感じる自分にも、ああ恐ろしや。
叙述トリックがお好きな方も楽しめる所ありではないか、と思います。


++久世光彦さん「怖い絵」
二ヶ月前位に行った「ギュスターヴ・モロー展」の売店にあった最後の一冊を捕獲してきました。
ドラマの演出家としても有名な久世さんが、ご自身でセレクトなさった絵画と幼少〜青年期の思い出を絡ませた、エッセイのような形をとった短編集です。
その紹介されている絵がモローだったり、ルドンやビアズリーだったり(きた、きた、キターー笑)はたまた「少年倶楽部」の挿絵や、ニコライ堂の聖母のイコンだったり…。「時間ですよ」や「寺内貫太郎一家」とは一味違う久世さんの耽美ワールドがフルに全開です。
もうね…、この本、「好き」。
何もかも大好きです。
紹介されている絵も、その絵に絡めて語られる久世さんのエピソードの頽廃とか物哀しさも、とにかく全部、あまりに好みで心が躍ります。(いや、躍る様な内容ではないのですけども)

「お茶の水駅から近いシャンソン喫茶でお茶を飲み、銀座へ出て五丁目の露地にある狭いレストランでハヤシライスを食べる」(本文より抜粋)
こんな、終戦まもない東京でのデカダン文学青年の生活描写にも、しびれる(笑)
心が、その情景へと飛んでいきます。
きっと何度も読み返す事になりそうな、絶対ブックオフに売る事は無いだろう(←おいっ 笑)大切な一冊となりました。


++小川勝己さん「眩暈を愛して夢を見よ」
同じミュージシャン(かなりマイナーかも)をリスペクトしているという事で、小川勝己さんには勝手に親近感を抱いてます(笑)
小川さんの他の本を最初に手にとったきっかけも、まさにタイトルがそのミュージシャンの楽曲と同じだったから。
とりあえず、その「彼岸の奴隷」という作品もすごかったですよ。
いやになる位エログロ満載なのに、出てくる人全員壊れててサイテーな人達なのに、
読後にある種の爽快感が! …え、後味悪くなくていいの?って感じの。
こんなありえない読後感の小説を書けちゃう、すごくて面白い作家さんです。

そして、今回読んだこの作品のタイトルも、またまたそのミュージシャンの曲の題名そのまんま…。(小川さんったらオオツカさんの事好きすぎですよ〜 笑)
で、まあ、タイトル話はおいといて内容ですが、
とにかく、ぐんぐん読ませてくれます。
最後の畳み掛ける様な、どんでん返しに次ぐどんでん返し、かなり好みです。
かなりくせも強いけど、面白いです。
なんか、最後の最後に語られる人物が…、あまりにも救われないんですけど…。
でもそのやり切れなさにまた、心惹かれる自分がいました。
小川さんの作品は、これからも引き続き「まどろむベイビーキッス」と「あなたまにあ」がマイ本棚で待機中なので、読むのが楽しみです。


…と、いうわけで、何となく「読書感想文」なぞを書いてしまいました。
読んで下さった方がいらしたら、ありがとうございます。(ぺこり☆)

*****


さて__、
茶ぁでもいれて、
壮くんの「さすらいの果てに」を気合いいれて見るどー!(笑)
(現在の時間、12/14日 2:00PM 少し前ナリ) 
本放送の時、なんかちゃんと通しで見れていない気がするのですよ…。

をををっ…!

白いドレスが可愛すぎるぞ、涼花リサよ。
そして、お歌がすごいことになってるぞ、涼花リサ、
ー今オレの心的にいちおしの娘役ー、よ。

…またか、またなのか。
何故、オレが贔屓にする生徒はみんな、歌が……、

うぉおお〜ん☆☆(叫ぶしかないぜーー!笑)

      

「白夜行」読了

2005年6月23日 読書
数ある東野圭吾作品の中でも最高傑作との呼び声が高い一冊ですが、本当面白かったです。
とにかくぐいぐいひきつけられてゆく内容で、約800ページにわたる長編なのに全然
だれる事なく一気に読みきれました。
主人公の二人が、えっと、あれだ。嵐が丘のヒースクリフとキャシーだな、と。
生い立ちや気性とか世の中との関係の仕方とかは全然違うんだけれど、根っこの部分がね、あ〜、そういう二人なんだ、と私的には感じました。
あまりにも空虚で底なしの闇を見せつけられて心が痛くなるのですが、反面ぐっとくる切なさもあって、とにかくすごい作品です。
かなりまだ余韻にひたってます。
で、読了後主人公二人についてどう感じるか、二人の関係をどうとらえるかで、その人がどういう属性(笑)の人間かがさらされる感じがするので、何となくもう読み終えてるダンナくんや友人と感想を述べ合うのがちょっと恥ずかしかったりして(笑)

ところでこの作品、男優集団「スタジオライフ」がこの秋公演するそうですが
…雪穂、誰がやるんだろう。
ってか脚本も大丈夫なのか?
期待より不安でいっぱいですが、久々にライフ見に行ってしまいそうですよ(笑)

ちなみに、誰にも聞かれてないけど(笑)私のイメージでは亮司と雪穂は、宝塚GRAPH2000年4月号表紙(←ここ重要)のまみさんと檀ちゃんです。