新国立劇場に「サロメ」を見に行ってきました。(13日 マチネ公演)
主演のサロメが多部未華子さんでヨカナーンが成河(ソンハ)さん、ヘロデ王が奥田瑛二さんでヘロデアが麻実れいさん。で、演出が宮本亜門さん。
「サロメ」の肝って、やっぱりタイトル・ロールのユダヤの王女サロメ姫だと思うんだけど、
多部未華子ちゃん、すごい良かったよ。
戯曲を読みながら、ずっと大好きだった私の中のサロメは、残酷で無垢な少女のイメージだったから、多部ちゃんのサロメは自分的にぴったりしっくりでした。
何より声が綺麗でね。
あの声で「ヨカナーンの首をちょうだい」って言われると、ゾクゾクしちゃいました。

最後の演出が、すごかった。
サロメがヨカナーンの首に朗々と恋してしまった切ない気持ちを語りかけている間に、ひたひたと血が流れてきてね、クライマックスには真っ白だった舞台上が一面真っ赤に!
すごかったな〜。
大満足の、「サロメ」でした。
ただ、台詞が新訳だったんだけど、やっぱり、サロメちゃんには「ヨカナーンお前にキスするよ」じゃなくて「ヨカナーンお前の口唇にくちづけするよ」って言ってほしかったかも。

で今、その新訳の平野啓一郎さんが訳した「サロメ」を読んでます。
うっひゃあ、サロメの台詞が多部ちゃんの声で、ヘロデアの台詞がターコさんの声で聞こえてくるの〜。
なんかすごかったね、あの親子。
寄り添うと、なんとも邪悪に美しかったですよ。。。
好き(笑)。

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